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長いフライトを終えてホノルル空港に降り立つと、最初に待っているのが入国審査です。「英語で何を聞かれるんだろう」「申告書はどう書けばいいの」と不安になる方も多いのではないでしょうか。手続き自体はシンプルですが、2025年から2026年にかけて変わった点がいくつかあり、古い情報のままだと戸惑うことがあります。
この記事では、飛行機を降りてから空港の外に出るまでの流れを、米国税関・国境警備局(CBP)やホノルル空港の公式情報をもとに解説します。ESTAの申請方法は「ESTA(エスタ)申請ガイド」で紹介しているので、あわせてご覧ください(2026年9月時点の情報です)。

まず結論:到着から外に出るまでの流れ
| 順番 | 場所 | やること |
|---|---|---|
| 1 | 機内 | 米国の税関申告書が配られたら記入(ハワイ州の農業申告書は、日本からの国際線では提出義務なし) |
| 2 | 入国審査 | パスポートを提示し、顔写真の撮影。初めての渡航なら指紋も採取 |
| 3 | 荷物受取 | 預けた荷物を受け取る。植物検疫官が農産物を確認 |
| 4 | 税関検査 | 申告書を渡すか、口頭で申告。荷物を検査されることもある |
| 5 | 出口 | 到着ロビーへ |
CBPの案内でも、入国審査 → 荷物受取 → 税関検査の順であることが示されています(CBPの検査の流れ(PDF・英語))。
税関申告書は不要?廃止された?
「ハワイの税関申告書はもう不要」「廃止された」という話を見かけますが、米国の税関申告書(CBP Form 6059B)は、2026年10月時点で廃止されていません。機内で配られたら記入しておきましょう。「不要」と言われるのは、次のような場面のことです。
- 入国アプリ「MPC」を使う人: アプリで申告書と同じ質問に答えるので、紙の申告書の記入がいりません(2回目以降の渡航が対象。下の「3.」で説明します)
- 審査官が口頭での申告を認めた場合: 規則上、一定額以下の品物などは口頭で申告できます。ただしCBPは、いつでも書面での申告を求めることができるとしています
- ハワイ州の農業申告書: 日本からの国際線では提出の義務がありません(紙の申告書が2種類あったのはこのためです)
CBPが2026年5月に出した告示でも、紙の申告書は書面での申告が必要なときに使うものとして続いていて、MPCや新しいアプリ「CBP Link」は「ほとんどの場合、紙の申告書の記入を不要にする」仕組みと説明されています(連邦官報の告示(英語))。初めての渡航でMPCが使えない方は、機内で記入しておくのがいちばん確実です。
1. 到着前に用意しておくもの
パスポートとESTA、そして復路の航空券
ビザなしでハワイへ行く場合、CBPが示す条件には、帰国便または第三国へ向かう航空券を持っていることと、パスポートが有効であることが含まれます(CBPのビザ免除プログラムの要件(英語))。片道航空券だけでは入国できないので注意してください。
パスポートの残存期間は、原則は「滞在予定期間+6か月」ですが、日本はこの「6か月ルール」が免除される国に入っていて、滞在予定期間をカバーしていれば足ります(CBPが2025年12月18日に更新した免除国のリスト(PDF・英語))。とはいえ、ハワイ州観光局は米国入国日から90日以上残っていることを案内しています(ハワイ州観光局の入国情報)。ぎりぎりのパスポートは、航空会社のチェックインや現地での予定変更で困ることもあるので、余裕がなければ出発前に切り替えておくと安心です(切り替えたら ESTA も申請し直しになります)。
また、ESTAの承認は入国を保証するものではありません。CBPは「ESTAによる承認は、渡航者が入国を許可されるかどうかを決めるものではない」「入国地に到着したすべての人はCBP職員の審査を受ける」と明記しています(CBPのKnow Before You Go(英語))。
滞在先の住所を控えておく
申告書には滞在先(ホテル名や住所)と渡航目的を書く欄があります。予約確認書をスマホに保存しておくか、メモしておくとスムーズです。
申告書は米国の税関申告書だけ(ハワイ州の申告書は不要)
- ハワイ州の農業申告書: アメリカ本土からハワイへの国内線では、ハワイ州の「植物・動物の申告書」の提出が州法で求められています。一方、日本からの国際線は米国税関・国境警備局(CBP)が州法も含めて取り締まるため、州の申告書の提出は義務ではないと、ハワイ州のFAQで案内されています(Akamai Arrival FAQ(英語))。植物や農産物、食品は、次の米国の税関申告書で申告します
- 米国の税関申告書(CBP Form 6059B): 紙の申告書は廃止されていませんが、口頭での申告やアプリでの申告に置き換わる場合があります。申告書は家族単位で1枚でよいことが様式に明記されています(CBP Form 6059B(PDF・英語))
2. 入国審査:顔写真は全員が対象になりました
入国審査では、パスポートを提示し、顔写真を撮影します。CBPは全米の国際空港で顔認証(Simplified Arrival)の導入を完了しており、過去に米国へ渡航したことがある外国人は、指紋の提供が不要になる場合があると説明しています(CBPの発表(英語))。初めての渡航では指紋を採取されると考えておきましょう。
**2025年12月26日に施行された規則改正で、顔写真の撮影に関する年齢の免除がなくなりました。**これまでは14歳未満と79歳を超える人が対象外でしたが、改正後の規則では、すべての外国人に入出国時の顔写真の撮影を求めることができるとされています(米国国土安全保障省の最終規則(英語)、CBPの発表(英語))。赤ちゃん連れやご高齢の方と旅行する場合も、撮影を求められることがあると考えておきましょう。
なお、顔認証を断れるのは米国市民だけで、日本国籍の旅行者は対象から外れることはできません。
聞かれること
審査官からは、渡航の目的や滞在日数、滞在先などを尋ねられます。申告書の記入項目でもあるので、「観光(sightseeing)」「◯日間」「ホテル名」を英語で言えるようにしておけば十分です。答えに詰まったら、予約確認書を見せても構いません。
3. 入国アプリ「MPC」が使えるかもしれません(2回目以降の渡航)
CBPの「Mobile Passport Control(MPC)」アプリは、対象の旅行者が入国審査の質問にスマホ上で事前に回答できる無料の仕組みです。ホノルル空港も対応空港に含まれています(CBPのMPCの案内(英語))。
- 対象: 米国市民、永住者、カナダの短期訪問者、そしてESTAで再訪するビザ免除プログラムの渡航者
- 初めて米国に渡航する方は対象外です
- 着陸の4時間前から、自撮り写真と質問への回答を送信できます
- 1台の端末で最大12人まで登録できます
- 紙の税関申告書の記入が不要になり、到着後は専用のMPCレーンに並びます
- 事前登録や審査、料金は不要です
一方で、以前あった自動入国審査端末(APCキオスク)は廃止されました。連邦官報にも「APCプログラムの終了に伴い」と記載されています(連邦官報の告示(英語))。キオスクで手続きすると書かれた古い記事を見かけたら、情報が更新されていないと考えてください。

4. 荷物受取と税関検査
ハワイならではの農産物チェック
ホノルル空港の公式サイトによると、荷物を受け取るエリアには植物検疫官が待機していて、農産物を確認します(ホノルル空港の農業検査の案内(英語))。
税関で聞かれること
税関の窓口では、申告書を渡すか、口頭で申告します。聞かれるのは、食べ物(特に果物・肉製品)を持っているか、1万ドルを超える現金を持っているか、お土産など米国に置いていく品物があるかといった、申告書と同じ内容です。「Do you have any food?」と聞かれたら、持っているものを正直に答えましょう。お菓子やカップ麺も「food」に入ります。
申告しないと罰金の対象になります
果物、野菜、植物、種、肉製品、動物由来の製品などは、必ず申告が必要です。CBPは、農産物を申告しなかった場合の民事罰は初回で300ドル、2回目は500ドルになると案内しています(CBPの持ち込み制限の案内(英語))。
大切なのは、罰則は「持ち込めないものを持っていたこと」ではなく「申告しなかったこと」に科されるという点です。判断に迷うものは、正直に申告しましょう。日本のお菓子やカップ麺も、肉エキスが入っていると持ち込めないことがあります(品目別のルールは「ハワイに持ち込める食品・持ち込めない食品」にまとめています)。
現金は1万ドルを超えたら申告
現金や小切手などを1万ドル(外貨を含む合計)を超えて持ち込む場合は、法律により報告書(FinCEN 105)の提出が必要です。申告しなかった場合は全額の差し押さえや罰則の対象になることがあります(前述のCBP Form 6059B)。家族やグループの場合は合計額で判断されます。
大麻は持ち込めません
ハワイ州では医療用の大麻が認められていますが、空港は連邦の管轄で、連邦法では大麻は違法です。CBPは、国境での所持が押収・罰金・逮捕につながり、入国の可否にも影響しうると説明しています(CBPの案内(英語))。外国籍の旅行者にとっては入国拒否のリスクになるため、絶対に持ち込まないでください。
スマホやパソコンを調べられることはある?
CBPは、入国するすべての人と荷物が検査の対象になるとしたうえで、2025会計年度に電子機器を検査された旅行者は、到着した国際旅行者の0.01%未満だったと公表しています(CBPの電子機器の検査に関する案内(英語))。まれなケースではありますが、求められた場合は機器を提示する義務があります。
5. 待ち時間の目安
CBPは空港ごとの入国審査の待ち時間を公開しています(CBPのAirport Wait Times(英語))。このサイトでは期間を指定して、時間帯ごとの平均・最長の待ち時間と到着客数を見ることができます。当サイトでホノルル空港の2026年8月1日〜9月7日のデータ(1時間ごとの記録275件、739便分)を取得して集計したところ、米国籍以外の旅行者の待ち時間は到着客数で重みづけした平均で約20分、最も長い記録は96分でした(2026年10月5日に取得。日によって大きく変わるので、あくまで参考値です)。
同じ集計では、日本からの便が集中する午前9時台と10時台(9時〜11時)がいちばん混み合い、この2時間に米国籍以外の到着客のおよそ6割が集中していました。乗り継ぎの予定がある方や、レンタカーの受け取り時間を決めている方は、余裕を持っておくと安心です。
6. I-94(出入国記録)は電子化されています
かつて記入していた緑色のI-94Wカードは廃止され、出入国の記録は電子的に管理されています。CBPは「外国人旅行者は紙のI-94の記入が不要になった」と案内していて、記録はI-94のサイトで自分で確認・印刷できます(CBPのI-94の案内(英語))。滞在資格の証明が必要になったときや、過去の渡航履歴を確認したいときに使えます。
7. 2025〜2026年に変わったこと
| 変更点 | 内容 | 時期 |
|---|---|---|
| ESTAの料金 | 21ドル → 40ドルに改定後、毎年の物価調整で40.27ドル、さらに40.62ドル(不承認の場合は10.62ドル)(連邦官報の公告(英語)、2027会計年度分の公告(英語)) | 2025年9月30日/2026年1月1日/2026年10月16日 |
| 顔写真の年齢免除 | 14歳未満・79歳超の免除が撤廃され、全外国人が撮影の対象になりうる | 2025年12月26日 |
| APCキオスク | プログラムが終了 | 2026年時点で廃止済み |
| MPCの対象拡大 | ESTAでの2回目以降の渡航者が利用可能に | 実施済み |
| ESTA申請時の自撮り写真 | パスポート写真に加えて本人の顔写真の提出が必要 | 実施済み |
| CBPのアプリ | 旅行者向け機能は新アプリ「CBP Link」へ。CBP Homeは自主帰国専用に | 2025年6月16日 |
ESTA申請時のSNS情報の提出義務化や、申請をアプリに一本化する案も連邦官報で示されていますが、2026年9月時点ではESTAの公式サイトからの申請が引き続き可能です。料金や申請方法は変わることがあるので、申請の前にESTA公式サイトで最新の案内を確認してください。
8. 日本に帰国するときの手続き
日本の税関は、入国(帰国)するすべての人に「携帯品・別送品申告書」の提出を求めています。そのうえで、Visit Japan Webを使った電子申告を推奨しています(税関の申告書の案内)。つまり、申告そのものは必須で、Visit Japan Webは必須ではなく「早く済ませるための手段」という位置づけです。
電子申告ゲートが使えるのは、新千歳、成田、羽田、中部、関西、福岡、那覇の7空港です。利用にはICパスポートが必要で、家族であっても1人ずつ手続きをします(身長100cm未満のお子さまは家族と一緒に利用)(税関の電子申告ゲートの案内)。アメリカの税関申告書が家族で1枚なのとは逆なので、覚えておくと戸惑いません。
お土産の持ち帰りで気をつけたいことは「ハワイのお土産おすすめ」でまとめています。
よくある質問
Q. 英語が話せなくても大丈夫ですか?
渡航目的と滞在日数、滞在先を伝えられれば十分です。「Sightseeing(観光)」「Five days(5日間)」とホテル名が言えれば足ります。聞き取れないときは、予約確認書やメモを見せても構いません。レストランや買い物、移動など、入国後の場面ごとの英語の乗り切り方は「英語が話せなくてもハワイ旅行は大丈夫?」にまとめています。
Q. 入国審査にはどのくらい時間がかかりますか?
CBPが公開しているデータを2026年8月〜9月で集計すると、ホノルル空港の米国籍以外の旅行者の待ち時間は平均で約20分でした。ただし日本便が集中する午前中は長くなる傾向があり、1時間を超える記録もあります。
Q. 子どもも顔写真を撮られますか?
2025年12月26日の規則改正で年齢による免除がなくなったため、お子さまも撮影を求められることがあります。
Q. 税関申告書は不要になった(廃止された)のですか?
いいえ。米国の税関申告書は2026年10月時点で廃止されていません。入国アプリ「MPC」を使う場合や、審査官が口頭での申告を認めた場合は紙の記入が不要になりますが、初めての渡航なら機内で配られた申告書を記入しておくのが確実です。日本からの便では、ハワイ州の農業申告書の提出は不要です。
Q. パスポートの残存期間はどのくらい必要ですか?
日本は米国の「6か月ルール」が免除される国なので、滞在予定期間をカバーしていれば入国できます。ただし、ハワイ州観光局は米国入国日から90日以上残っていることを案内しています。期限が近い場合は、出発前に切り替えておくと安心です。
Q. 税関申告書は家族で1枚ですか?
アメリカの申告書(CBP Form 6059B)は、同居の家族であれば1枚で構いません。ハワイ州の農業申告書は、日本からの国際線では提出の義務はありません。日本帰国時の電子申告ゲートは、家族でも1人ずつ手続きが必要です。
Q. 日本のお菓子を持っていっても大丈夫ですか?
肉類が使われていない菓子類は持ち込めることが多いですが、判断に迷うものは必ず申告してください。申告せずに見つかった場合、初回で300ドルの罰金の対象になります。
Q. ESTAがあれば必ず入国できますか?
いいえ。CBPは、ESTAの承認は入国の可否を決めるものではないと明記しています。入国の可否は、到着時に審査官が判断します。
入国の前の段階で、パスポートの残存期間や ESTA、保険などをいつまでに済ませればいいかは「ハワイ旅行の準備リスト」で確認できます。
まとめ
ホノルル空港の入国審査は、入国審査 → 荷物受取 → 税関検査というシンプルな流れです。用意しておくのは、パスポートとESTAの承認、復路の航空券、そして滞在先の情報。食品や農産物を持っていたら、税関申告で正直に申告しましょう。2025年から2026年にかけて、顔写真の年齢免除の撤廃やAPCキオスクの廃止など変わった点があるので、出発前に最新の案内を確認してみてください。手続きを終えれば、待っているのはハワイの空気です。
持ち物全体の準備は「ハワイ旅行の持ち物リスト」、空港からワイキキへの移動は「ホノルル空港からワイキキへの行き方」も参考にどうぞ。
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