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夏から秋にハワイ旅行を予定していると、ニュースで「ハワイにハリケーン接近」という見出しを見かけて、ドキッとすることがあります。2026年8月にも、ハリケーン「ララ(Lala)」がハワイ島の南を通り、空港の閉鎖や欠航が出ました。
とはいえ、ハリケーンがハワイを直撃することは多くありません。大事なのは、むやみに心配するより「どこで情報を確かめるか」「欠航したらどうなるか」を出発前に知っておくことです。この記事では、米国海洋大気庁(NOAA)やホノルル市の公式情報をもとに、旅行者が知っておきたいことをまとめました(2026年10月時点)。

まず結論:ハワイのハリケーンはこう考える
- シーズンは6月1日〜11月30日。中部太平洋で発生する熱帯低気圧は平均で年4〜5個ほどで、そのすべてがハワイに近づくわけではありません
- いま近づいているかは、NOAA の中部太平洋ハリケーンセンターで確かめる。オアフ島の緊急情報は、ホノルル市の「HNL Alert」に登録すると携帯に届きます
- 欠航したときの扱いは航空会社ごとに決まっている。天候による欠航は、振替や払い戻しが基本で、ホテル代は自分持ちになることが多いので、保険の補償を確かめておくと安心です
- 津波警報が出たら、海沿いからすぐ離れる。移動が難しければ、10階建て以上の建物の4階以上へ。毎月1回のサイレンのテストと区別できるようにしておきましょう
ハワイのハリケーンシーズンはいつ?
6月1日から11月30日まで
NOAA の中部太平洋ハリケーンセンター(CPHC)によると、ハワイを含む中部太平洋のハリケーンシーズンは6月1日から11月30日までです。ただし、熱帯低気圧はこの期間の外にも発生することがあるとしています(米国立ハリケーンセンター「About the Central Pacific Hurricane Center」(英語))。
米国立気象局ホノルル予報所の資料では、中部太平洋(西経140度から日付変更線まで)で発生・通過する熱帯低気圧は、平均的な年で4〜5個とされています(米国立気象局ホノルル予報所「2019 Central Pacific Hurricane Season Summary」(英語))。この数には弱い熱帯低気圧も含まれていて、多くはハワイから離れた海の上を通り過ぎていきます。
直撃はまれ。でも「近くを通る」ことはある
ハワイの島にハリケーンが上陸した例は、この100年で1959年の「ドット」と1992年の「イニキ」の2つだけと報じられています。イニキはカウアイ島に大きな被害をもたらしました(The Garden Island(英語))。
一方で、上陸しなくても、近くを通るだけで大雨や強風、高波の影響が出ます。2026年8月15日には、ハリケーン「ララ」がカテゴリー1の勢力でハワイ島のすぐ南を通過し、ハワイ島で記録的な大雨となりました。8月16日の午後には州全体で22万件以上が停電したと報じられています(NASA Earth Observatory「Lala Batters Hawaii」(英語)、2026年10月23日確認)。
旅行への影響では、ハワイ島のヒロ空港とコナ空港が8月15日に閉鎖され、翌16日の朝に再開しました。ハワイアン航空とアラスカ航空は、島間便112便と、ハワイと米本土などを結ぶ便31便を欠航し、予約の変更・取り消しの手数料を免除する措置をとっています(Hawaii News Now(2026年8月17日・英語)、2026年10月23日確認)。ホノルル発着の便は多くが運航しましたが、ワイキキではホテルの屋上の設備のカバーが強風で飛ばされ、カラカウア通りの一部が通行止めになりました(Hawaii Tribune-Herald(英語))。
「ハリケーン」と「台風」の違い
ハリケーンも台風も、熱帯の海で生まれる低気圧(熱帯低気圧)のことで、発生する場所によって呼び名が変わります。NOAA の説明では、大西洋や北東太平洋のものを「ハリケーン」、北西太平洋のものを「台風」と呼んでいます(NOAA「What is the difference between a hurricane and a typhoon?」(英語))。アメリカの気象局は、熱帯低気圧を風の強さで分けていて、最大風速が秒速約17メートル(39マイル)以上になると「トロピカルストーム(熱帯暴風雨)」、秒速約33メートル(74マイル)以上になると「ハリケーン」と呼びます。
ハワイ旅行では、日本側の台風にも気をつけたいところです。日本を台風が通るときは、成田・羽田・関西などを出発するホノルル行きの便が欠航することがあります。2019年10月の台風19号では、JAL の成田発ホノルル行きなどが欠航しました(Aviation Wire(2019年10月))。夏から秋に出発する人は、日本の台風情報もあわせて見ておきましょう。
いまハリケーンは近づいている?確認先まとめ
「ハワイ ハリケーン 現在」と検索したくなったら、まずは次の公式サイトを見るのが確実です。ニュースやSNSは、遅れて伝わったり、大げさに伝わったりすることがあります。
| 確認先 | わかること |
|---|---|
| 米国立ハリケーンセンター(中部太平洋) | 中部太平洋にいま熱帯低気圧があるか、今後2日・7日に発生しそうか、進路予報 |
| 米国立気象局ホノルル予報所 | ハワイの島ごとの注意報・警報、大雨・強風・高波の予報 |
| ホノルル市 緊急事態管理局 | オアフ島の避難情報、避難所、津波の避難区域の地図 |
| ハワイ州 緊急事態管理局(HI-EMA) | 州全体の緊急情報、サイレンのテストの案内 |
| 航空会社の運航情報 | 乗る予定の便が飛ぶか、変更・払い戻しの特別な扱い |
米国立ハリケーンセンターのサイトは英語ですが、地図の上に熱帯低気圧の位置と進路が示されるので、ハワイ諸島の近くに印があるかどうかを見るだけでもわかります。
オアフ島の緊急情報を携帯で受け取る「HNL Alert」
ホノルル市は、オアフ島の住民と旅行者向けに「HNL Alert」という緊急情報の通知サービスを用意しています。携帯で 「HNLALERT」と入力したメッセージを 888777 に送ると、登録なしで緊急の通知だけをテキストメッセージで受け取れます。細かく設定したい場合は、公式サイトでアカウントを作ると、メールやアプリでも受け取れます(ホノルル市「HNL Alert」(英語)、2026年10月時点)。
テキストメッセージが届くかは、使っている携帯の契約や eSIM の種類によって変わります。データ通信だけの eSIM ではテキストメッセージ(SMS)が受け取れないこともあるので、通知が届くかは自分の回線で確かめておきましょう。現地での通信手段の選び方は「ハワイは WiFi レンタルと eSIM どっち?」にまとめています。
注意報と警報の違い
アメリカの気象局の情報は、英語で次のように出されます。意味の違いを知っておくと、ニュースを見たときに落ち着いて判断できます。
| 英語の表示 | 意味 | 旅行者がすること |
|---|---|---|
| Hurricane Watch(ハリケーン注意報) | ハリケーン並みの風が吹くおそれがある。強い風が吹き始める48時間ほど前に出される | 情報をこまめに確かめ、水・食べ物・充電を用意する |
| Hurricane Warning(ハリケーン警報) | ハリケーン並みの風が予想される。強い風が吹き始める36時間ほど前に出される | 準備を終え、ホテルや当局の指示に従う |
| Tropical Storm Watch / Warning | トロピカルストーム並みの風(秒速約17〜32メートル)のおそれ/予想 | 海や山の予定を見直す |
| Flash Flood Warning(鉄砲水警報) | 急な大水が起きている、または差し迫っている | 川や谷、低い道路に近づかない |
出典: 米国立気象局「Hurricane Safety」(英語)、Hawaiʻi Public Radio(2026年8月14日・英語)。
鉄砲水(Flash Flood)は、自分のいる場所で雨が降っていなくても、山のほうの大雨で急に起きることがあります。ハイキングコースの沢や、雨のあとの川の近くには気をつけましょう。また、大雨のあとは、陸から濁った水が海に流れ込むことがあり、ハワイ州保健局が「ブラウンウォーター注意報」を出して、海に入らないよう呼びかけます。泳ぐ前にはハワイ州保健局のビーチの水質情報(英語)で確かめてください。
出発前にやっておきたいこと
1. 出発の1週間前くらいから進路予報を見る
ハリケーンは、発生してから数日かけて進みます。米国立ハリケーンセンターは、今後7日のうちに熱帯低気圧が発生しそうな場所も示しているので、出発の1週間前くらいから時々のぞいておくと、慌てずに済みます。
2. 航空券とホテルの「取り消しの条件」を確かめる
ハリケーンや台風で欠航したときの扱いは、航空会社ごとに決まっています。たとえば ANA は、台風などの不可抗力で便が遅れたり欠航したりしたときは、ANA の便への振替か払い戻しで対応すると案内しています(ANA「国際線 遅延・欠航時のご案内」)。JAL も、欠航で旅行をやめる場合は、使っていない区間の航空券を払い戻すと案内しています(JAL「欠航・遅延時の航空券の取り扱い」)。
ただし、天候による欠航では、足止めされた間のホテル代や食事代を航空会社が負担しないのが一般的です。また、ハリケーンが心配で自分から旅行を取りやめると、ふつうの取消料がかかることがあります。
- 航空券だけを買った場合: 航空会社のサイトで、天候による特別な扱い(手数料なしの変更・払い戻し)が出ていないかを確かめる
- ホテルを予約サイトで取った場合: 予約したプランの取り消しの期限と取消料を確かめる。返金不可のプランは、天候が理由でも返金されないことがあります
- パッケージツアーの場合: 中止や変更の扱いは旅行会社ごとの旅行条件書で決まっているので、購入した旅行会社に問い合わせる
当サイトは航空券やホテルの予約・販売を行っていません。条件は、予約した航空会社・予約サイト・旅行会社で確かめてください。
3. 保険で「欠航・遅延」の補償があるか確かめる
海外旅行保険やクレジットカードの付帯保険には、乗る予定の便が欠航したり大きく遅れたりしたときの、ホテル代や食事代を補償する「航空機遅延費用」がついているものがあります。ただし、補償があるか、何時間以上の遅れが対象か、いくらまで出るかは、保険やカードによってまったく違います。カードの保険は、旅行代金をそのカードで払っていることが条件(利用付帯)になっている場合もあります。
出発前に、自分の保険の補償内容を確かめておきましょう。ハワイの医療費の目安と、カード付帯保険の確かめ方は「ハワイ旅行に海外旅行保険は必要?」にまとめています。
なお、ふつうの海外旅行保険は、出発前に自分から旅行を取りやめたときの取消料は補償しないことが多いです。取消料に備えたい場合は、「旅行キャンセル保険」のような別の保険があるので、補償の範囲を比べてから選びましょう。
4. 停電に備えて、充電と明かりを用意する
ハリケーンが近づくと、強い風で停電することがあります。2026年8月のララでも、州全体で多くの家や建物が停電しました。スマホは情報を受け取る大事な道具なので、モバイルバッテリーを1つ持っていくと、停電したときも数日は充電に困りません。飛行機ではモバイルバッテリーを預け荷物に入れられないので、機内持ち込みの手荷物に入れましょう。
停電した夜は、ホテルの廊下や階段も暗くなることがあります。スマホのライトでも足りますが、電池を節約したいなら、小さな LED ライトがあると安心です。
旅行中にハリケーンが近づいたら
ホテルの案内と当局の指示に従う
ハワイのホテルは、ハリケーンが近づくと館内放送や部屋に置く案内で、宿泊客に注意を伝えます。基本はホテルの指示に従い、外に出ないことです。ホノルル市は、嵐のあいだは窓やガラスの扉から離れて屋内にいること、目(台風の目)に入って急に静かになっても外に出ないことを呼びかけています。目が通り過ぎると、数分でまた強い風が戻ってくるためです(ホノルル市「Hurricane」(英語))。
予定は「海・山・遠出」から見直す
ハリケーンが近づくと、強風や高波でビーチやハイキングコースが閉鎖されたり、ツアーが中止になったりします。ザ・バスなどの交通機関も止まることがあります。注意報が出たら、ノースショアへの遠出やハイキング、マリンスポーツは別の日に回し、ワイキキの近くで過ごす日にするのがおすすめです。ツアーを予約しているなら、ツアー会社の連絡を確かめましょう。
水と食べ物を少し買っておく
ホノルル市は、住民に向けて、2週間分の水や食べ物などをそろえておくよう呼びかけています。島なので、船で物が届かなくなったり、島の中を移動できなくなったりするためです(ホノルル市「Hurricane」(英語))。旅行者はそこまで用意しなくてもよいですが、注意報が出たら、ABCストアやスーパーで水、すぐ食べられるパンやお菓子、常備薬の残りを確かめておくと安心です。直前になるとお店が混み、品薄になることもあるので、早めに買っておきましょう。

帰りの便が欠航したら
帰国便が欠航したら、まず航空会社のアプリやサイトで振替便を確かめます。空港のカウンターや電話はとても混むので、日本の窓口やアプリもあわせて使うと早く手続きできることがあります。ホテルの延泊が必要なら、早めにフロントに相談しましょう。延泊したぶんのホテル代は、保険の「航空機遅延費用」の対象になることがあるので、領収書は必ずとっておいてください。
ハワイにいる間の緊急時の情報を日本語で受け取りたいなら、外務省の「たびレジ」に旅程を登録しておくと、在ホノルル日本国総領事館などから現地の安全情報がメールで届きます。
津波警報が出たときのこと
ハリケーンとは別に、ハワイでは太平洋の遠くで起きた地震による津波にも備えています。2025年7月29日の夜(ハワイ時間)には、ロシア・カムチャツカ半島沖の大きな地震で、ハワイ州全体に津波警報が出ました。オアフ島ではサイレンが鳴り、高台へ向かう車で道路が混雑したと報じられています。オアフ島で大きな被害はありませんでしたが、ホノルル市長は「どんな警報も真剣に受け止めてほしい」と呼びかけました(ホノルル市長室(2025年7月30日・英語))。
避難の基本
ホノルル市の案内では、津波警報が出たら、地図で赤く示された「津波避難区域」からすぐ離れます。歩いても車でもすぐに区域から出られない場合は、10階建て以上の建物の4階以上に上がる「垂直避難」をします(ホノルル市「Tsunami」(英語))。
ワイキキの海に近いエリアは、避難区域に含まれています。泊まるホテルが区域に入っているか、オアフ島のハザードマップ(英語)で一度見ておくと、いざというときに迷いません。高いホテルに泊まっているなら、フロントの指示に従って、上の階で待つのが基本です。
毎月1回のサイレンのテスト
ハワイ州緊急事態管理局(HI-EMA)は、ふだん毎月最初の平日の午前11時45分に、屋外のサイレンと緊急警報放送のテストを行っています。2026年6月1日のテストでは、サイレンは1分間ずっと同じ音で鳴り、避難の訓練はないと案内されました。HI-EMA は、テスト以外の時間にサイレンが聞こえたら、公式の情報を確かめて指示に従うよう呼びかけています(Spectrum News Hawaii(2026年5月29日・英語))。月初めの昼前にサイレンが鳴っても、テストなら慌てなくて大丈夫です。
よくある質問
Q. ハリケーンシーズンのハワイ旅行はやめたほうがいい?
やめる必要はありません。ハリケーンがハワイを直撃することはまれで、シーズン中も多くの日は晴れています。ホノルルでは5〜10月が乾季にあたり、雨の少ない季節です。ただ、出発前と旅行中に公式の情報を確かめること、欠航したときの条件や保険を確かめておくことは大切です。季節ごとの天気は「ハワイの天気と服装」にまとめています。
Q. いちばんハリケーンに気をつけたい時期は?
シーズンは6月から11月までですが、2026年8月のララのように、夏の終わりから秋にかけて近づいた例が目立ちます。この時期に旅行するなら、出発の1週間前くらいから進路予報を見ておきましょう。
Q. ハリケーンで欠航したら、ホテル代は航空会社が払ってくれる?
天候による欠航は、航空会社の責任ではない「不可抗力」として扱われ、振替や払い戻しの対応が基本です。足止めされたあいだのホテル代は自分で払うことが多いので、保険の補償を確かめておきましょう。
Q. ハリケーンが心配で旅行をキャンセルしたら、お金は戻る?
航空会社が天候による特別な扱いを出していれば、手数料なしで変更や払い戻しができることがあります。特別な扱いが出ていないうちに自分から取りやめると、ふつうの取消料がかかることがあります。ホテルやツアーも、予約の条件によります。
Q. 日本語で情報を得られる?
米国立ハリケーンセンターやホノルル市の情報は英語が中心です。日本語で受け取りたいなら、外務省の「たびレジ」に登録しておくと、在ホノルル日本国総領事館などから安全情報が届きます。航空会社やツアー会社の日本語の案内もあわせて確かめましょう。
ハリケーンの情報を見始めるのは出発の1〜2週間前が目安です。ほかの出発前の準備は「ハワイ旅行の準備リスト」で時期別にまとめています。
まとめ
ハワイのハリケーンシーズンは6月から11月です。ハリケーンが直撃することはまれですが、近くを通るだけでも大雨や強風、欠航などの影響が出ることがあります。もんちゅの勝手な感想ですが、「知っていれば落ち着いて動ける」ことがいちばんの備えだと思います。
- いま近づいているかは、米国立ハリケーンセンター(中部太平洋)と米国立気象局ホノルル予報所で確かめる
- オアフ島の緊急情報は「HNL Alert」(HNLALERT を 888777 に送る)、日本語の安全情報は外務省の「たびレジ」
- 航空券・ホテル・ツアーの取り消しの条件と、保険の「航空機遅延費用」の補償を出発前に確かめる
- 停電に備えてモバイルバッテリーを機内持ち込みの荷物に。注意報が出たら水と食べ物を少し買っておく
- 津波警報が出たら海沿いからすぐ離れ、難しければ10階建て以上の建物の4階以上へ
ハワイの治安や、困ったときの連絡先は「ハワイの治安は大丈夫?」、旅行中の医療費への備えは「ハワイ旅行に海外旅行保険は必要?」もあわせてどうぞ。
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