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「ホテルの部屋で食べたいから、カップ麺を持っていきたい」「子どもが食べ慣れたお菓子や離乳食がないと不安」。ハワイ旅行の荷造りで、日本の食べ物をどこまで持っていけるのか迷う方は多いのではないでしょうか。インターネットでは「カップ麺はダメ」「申告すれば大丈夫」など、いろいろな情報が見つかります。
この記事では、米国税関・国境警備局(CBP)と米国農務省の動植物検疫局(APHIS)の公式情報をもとに、食品の持ち込みルールを品目別に整理しました。食品のルールは国全体のもので、ハワイだけの特別ルールではありませんが、日本からの直行便でホノルル空港に着くときの流れにあわせて説明します(2026年10月時点の情報です)。

まず結論:迷ったら「持っている」と申告する
- 食べ物を持っていたら、すべて申告します。アメリカの税関申告書には「果物、野菜、植物、種、食品、昆虫を持ち込んでいますか」という質問があり、お菓子のような加工食品も「食品」に含まれます
- 肉や肉エキスが入った食品は、持ち込めないと考えておきましょう。CBPは、ブイヨンやスープの素など「肉製品を含むものはほとんど持ち込めない」と案内しています。カップ麺やカレールウ、レトルト食品は、原材料表示に肉やエキスが入っていないか確認を
- 申告さえすれば罰則はありません。持ち込めないと判断された食品はその場で廃棄になるだけです。一方、申告しなかった食品が見つかると、初回で300ドルの罰金の対象になります
申告が大切な理由:罰則は「申告しなかったこと」に科される
申告すれば、持ち込めない食品でも罰則なし
APHISは、持ち込む農産物をすべて申告していれば、検査官が持ち込めないと判断した場合でも罰則を受けることはないと案内しています(APHIS「International Traveler: Meats, Poultry, and Seafood」(英語))。また、持ち込めるかどうかの最終判断は、空港の検査官が行うとしています。
つまり、ネットの情報で「これはOK」と書かれていても、最終的に決めるのは現地の検査官です。逆に、迷う食品があっても、申告していれば困ったことにはなりません。
申告しないと罰金300ドル(2回目は500ドル)
CBPは、農産物を申告しなかった場合の民事罰は初回で300ドル、2回目は500ドルと案内しています。見つかった食品は没収されます(CBP「Prohibited and Restricted Items」(英語))。「お菓子くらいなら大丈夫だろう」と申告しないのが、いちばん損をするパターンです。
日本からの国際線は「CBPの申告」だけでOK
アメリカの税関申告書(CBP Form 6059B)の質問11には、「(a) 果物、野菜、植物、種、食品、昆虫」「(b) 肉、動物、動物・野生生物の製品」を持ち込んでいるかを答える欄があります(CBP Form 6059B(PDF・英語))。食べ物を持っていたら、(a)の「はい」にチェックしましょう。申告書は家族で1枚です。申告書が配られない場合や、モバイル・パスポート・コントロール(MPC)アプリを使う場合も、同じように「食品を持っている」と申告します。
なお、アメリカ本土からハワイへ向かう国内線では、ハワイ州の「植物・動物の申告書」の提出が求められます。日本からの国際線はCBPが州法も含めて取り締まるため、州の申告書の提出は義務ではないと、ハワイ州のFAQで案内されています(Akamai Arrival FAQ(英語))。入国審査の全体の流れは「ハワイの入国審査ガイド」をご覧ください。

品目別の早見表
公式情報をもとに、日本から持っていくことが多い食品をまとめました。どれも申告したうえで、最終的には検査官が判断するという前提です。商品によって原材料は違い、同じ商品でも原材料が変わることがあるので、個別の商品について「持ち込める」とは断定できません。
| 食品 | 目安 | ポイント |
|---|---|---|
| カップ麺・袋麺 | 肉エキス入りは不可と考える | 原材料に「ポークエキス」「チキンエキス」「ビーフエキス」などがあるもの |
| カレールウ・シチューの素・スープの素 | 肉エキス入りは不可と考える | CBPが例に挙げる「ブイヨン、スープの素」と同じ扱い |
| レトルトカレー・肉入りのレトルト食品 | 持っていかないのが無難 | 肉が入っているもの |
| お菓子・焼き菓子・せんべい | 持ち込めることが多い | 市販の未開封品で、肉を使っていないもの |
| 味噌汁(インスタント)・ふりかけ・お茶漬け | 原材料しだい | 魚介ベースが多いが、肉エキス入りの商品もある |
| 醤油・味噌・調味料・お茶・コーヒー | 持ち込めることが多い | CBPは調味料、酢、油、袋入りのスパイス、はちみつ、コーヒー、茶は持ち込めると案内 |
| かつお節・煮干し・干物などの魚介 | 持ち込めることが多い | APHISは魚介の大半を規制していない |
| 生の果物・野菜 | 持っていかない | 機内で食べきるか、到着前に捨てる |
| お米(生米) | 持っていかない | CBPは虫がつきやすいとして持ち込みを避けるよう案内 |
| 生卵・肉・ハム・ソーセージ | 持っていかない | 加工品も含めて持ち込めないと考える |
ここからは、迷いやすい食品をくわしく見ていきます。
カップ麺・カレールウ・スープの素
ポイントは「肉エキス」が入っているかどうか
CBPは、ブイヨンやスープの素など、肉製品を含むものはほとんど持ち込めないと案内しています(CBP「Prohibited and Restricted Items」(英語))。日本のカップ麺や袋麺は、スープに「ポークエキス」「チキンエキス」「ビーフエキス」「ラード」などが使われているものが多く、これらは肉製品にあたります。具材に肉そぼろやチャーシューが入っているものも同じです。
日本からの豚肉製品がとくに厳しいのは、日本で2018年に豚熱(CSF)が発生し、アメリカが日本を豚熱の清浄地域のリストから外しているためです(米国連邦官報(英語))。日本では2026年に入ってからも養豚場での発生が確認されています(農林水産省「国内における豚熱の発生状況」)。APHISは、豚熱などの家畜の病気がある国からの肉・肉製品は、旅行者は原則として持ち込めないとしています。
鶏肉エキスなら大丈夫?
APHISは、鳥インフルエンザなどが発生している国からの鶏肉・鶏肉製品は原則として持ち込めないとしたうえで、市販品で加熱済み・常温保存・未開封のものは例外として認めています(APHIS「International Traveler: Meats, Poultry, and Seafood」(英語))。ただし、カップ麺のエキスがこの例外に当てはまるかを旅行者が見分けるのは難しく、CBPは肉エキス入りの食品は基本的に持ち込めないとしています。肉の種類にかかわらず、肉エキス入りの食品は持っていかないのがいちばん確実です。
ホテルの部屋で日本の味が恋しくなったら、現地で買う方法もあります。ワイキキやアラモアナのスーパー、ドン・キホーテなどでは日本のカップ麺も売られています(「ハワイのスーパーマーケットガイド」「ABCストア活用ガイド」も参考にしてください)。
お菓子・せんべい・焼き菓子
CBPは、パンや焼き菓子などのベーカリー製品は持ち込めると案内しています。チョコレートやせんべい、クッキーなど、市販の未開封のお菓子も持ち込めることが多いです。
乳製品や卵を使ったお菓子についても、APHISは「市販品で、パッケージに表示があり、加熱済み・常温保存の完成品で、未開封のもの」は持ち込めると案内しています(APHIS「International Traveler: Milk, Dairy, and Egg Products」(英語))。
注意したいのは、肉を使ったスナックです。ビーフジャーキーやサラミ、ポークエキスを使ったスナック菓子などは、肉製品として扱われます。原材料表示を確認してから荷物に入れましょう。手作りのお菓子や、個包装を開けて詰め替えたものは、表示がないため判断がしにくくなります。元のパッケージのまま持っていくのがおすすめです。
味噌汁・ふりかけ・調味料・お茶
魚介ベースのものは持ち込めることが多い
APHISは、魚介類の大半は規制していないと案内しています(パン粉の衣に牛乳や卵が使われているものなどを除く)。かつお節や煮干し、昆布などのだしの素材、魚介ベースの味噌汁やふりかけは、持ち込めることが多いです。ただし、インスタント味噌汁の「豚汁」や、ふりかけでも肉エキスが入った商品があるので、原材料は確認しておきましょう。
醤油・味噌・お茶・コーヒーはOKのことが多い
CBPは、調味料、酢、油、袋入りのスパイス、はちみつ、コーヒー、茶は持ち込めると案内しています。醤油や味噌、ドレッシングなども、肉エキスが入っていなければ持ち込めることが多いです。液体の調味料を機内に持ち込む場合は、液体物の制限(100ml以下の容器など)があるので、預け入れ荷物に入れましょう。
お米は避ける
CBPは、お米は虫がつきやすいため、持ち込まないほうがよいと案内しています。日本のお米が恋しくなったら、現地のスーパーでも日本のお米やおにぎり、お弁当が買えます。パックご飯のような加工品は「食品」として申告したうえで、検査官の判断に従いましょう。
生の果物・野菜・植物
CBPは、生の果物や野菜はアメリカに持ち込まないのがいちばんと案内しています。機内食で出たフルーツや、空港で買ったみかんなどは、飛行機の中で食べきるか、到着前に捨てましょう。種や苗、土のついた植物にも許可や書類が必要で、持ち込めないものもあります。
ハワイは独自の生態系を守るため、外から持ち込まれる害虫や病気にとても敏感な場所です。ハワイの自然を守るルールについては「ハワイの禁止事項・ルール」でも紹介しています。
薬を持っていくとき
90日分まで、元の容器のまま
CBPは、旅行者が個人で使う薬の持ち込みについて、次のように案内しています(CBP「Prohibited and Restricted Items」(英語))。
- 持ち込むのは90日分まで
- 処方薬は、英語で書かれた有効な処方せん、または医師の説明書を持っていく
- 薬は、医師の指示が書かれた元の容器に入れたまま持っていく
ハワイ旅行で90日を超えることはまずありませんが、処方薬は英文の処方せんや医師の説明書があると安心です。かかりつけの病院で発行してもらえるかどうか、費用とあわせて出発前に確認しておきましょう。市販の胃腸薬や頭痛薬は、箱や説明書つきのまま持っていくと、中身を説明しやすくなります。
ピルケースに入れるなら、元の箱も一緒に
旅行中に飲みやすいようピルケースに小分けする場合は、何の薬かわかるよう、元の箱や説明書、お薬手帳なども一緒に持っていきましょう。毎日飲む薬は、荷物が遅れたときに備えて、機内持ち込みの手荷物に入れておくのがおすすめです。
粉ミルク・液体ミルク・離乳食
ミルクは「少量」なら持ち込める
APHISは、乳製品の持ち込みについて、次のものは例外として認めています(APHIS「International Traveler: Milk, Dairy, and Egg Products」(英語))。
- 乳幼児用の液体ミルクなどは、数日分の少量なら持ち込める
- 粉ミルクなど粉乳を含む製品は、きちんと表示があるものを少量なら持ち込める
旅行中の分をすべて持っていくより、数日分を持っていき、残りは現地で買うと考えておくと安心です。ハワイのスーパーやドラッグストアでも粉ミルクは売られていますが、日本と同じ商品があるとは限らないので、子どもが飲み慣れたものに切り替えられるかは事前に考えておきましょう。
離乳食は「肉入り」に注意
瓶やパウチの離乳食も、肉が入っているものは肉製品と同じ扱いになります。野菜や魚、お米、果物のピューレなどを中心に選び、肉入りのものを持っていく場合も、必ず申告しましょう。
機内に持ち込むミルクや離乳食
日本から出発する国際線では、液体物の機内持ち込みは100ml以下の容器に限られますが、乳幼児用のミルクや離乳食、医薬品は、機内で必要な分は例外として認められています(国土交通省の液体物持込制限の案内)。保安検査で申し出られるよう、ほかの荷物と分けておくとスムーズです。
出発前にやっておきたい3つのこと
- 原材料表示を確認する:カップ麺、カレールウ、スープの素、スナック菓子は、「エキス」「ラード」「肉」などの文字がないか見ておきます
- 元のパッケージのまま入れる:表示があると、税関で中身を説明しやすくなります。食べ物は1つの袋にまとめておくと、検査のときにすぐ出せます
- 申告書の「食品」に「はい」と答える:食べ物を1つでも持っていたら申告します。英語で説明するのが不安なら、「Japanese snacks(日本のお菓子)」「Tea(お茶)」「Medicine(薬)」のように、品物の名前を言えれば十分です
ハワイ旅行の荷物全体のチェックは「ハワイ旅行の持ち物リスト」にまとめています。食品を入れる袋は、透明で中身が見えるジッパー付きのものが便利です。
よくある質問
Q. 申告した食品は、全部取り上げられてしまいますか?
いいえ。申告した食品のうち、持ち込めると判断されたものはそのまま持っていけます。持ち込めないと判断されたものだけが廃棄になります。APHISは、申告していれば罰則はないと案内しています。
Q. 機内食のパンやフルーツを持って降りてもいいですか?
パンなどのベーカリー製品は持ち込めることが多いですが、フルーツは持ち込めません。機内で出たフルーツは、飛行機の中で食べきるか、置いていきましょう。持って降りる食べ物があれば、申告の対象になります。
Q. 日本のお土産をハワイの友人に持っていくときは?
旅行者が自分の荷物に入れて持っていく分は、ここまでのルールと同じです。肉エキスを使っていない市販のお菓子やお茶などを選び、申告しましょう。なお、APHISは郵便で送るものは「商業用」として別のルールで扱うと案内しているので、郵送する場合は改めて確認が必要です。
Q. ハワイから日本へ食品を持ち帰るときは?
日本に帰国するときは、日本の動物検疫・植物防疫のルールが適用されます。アメリカの肉製品(ビーフジャーキーなど)は日本に持ち込めず、生の果物にも検査や制限があります。ハワイで買える食べ物のお土産は「ハワイの食べ物のお土産」で紹介しています。
まとめ
日本からハワイへ食べ物を持っていくときは、**「肉・肉エキス入りは持っていかない」「生の果物・野菜とお米は避ける」「持っている食品はすべて申告する」**の3つを覚えておけば安心です。お菓子やお茶、調味料、魚介ベースの食品は持ち込めることが多いですが、最終的に判断するのは空港の検査官です。
申告すれば、持ち込めない食品があっても罰則はありません。逆に、申告しないで見つかると罰金の対象になります。迷ったら「持っている」と申告して、気持ちよくハワイ旅行をスタートしましょう。ルールは変わることがあるので、出発前にはCBPやAPHISの最新の案内も確認してください。
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