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ビーチで昼寝をするウミガメ、足元に広がるサンゴ礁、きれいな白い砂。ハワイの自然は、思わず近づいたり、記念に持ち帰ったりしたくなるものばかりです。ところがハワイでは、日本の感覚でやってしまいがちな行為の中に、法律で禁止されていて罰金や逮捕の対象になるものがいくつもあります。
この記事では、ハワイ州やホノルル市、アメリカ海洋大気庁(NOAA)などの公的機関の情報をもとに、旅行者が気をつけたい禁止行為とルールをまとめました。帰国のときに日本へ持ち込めないお土産についても紹介します(2026年9月時点)。

まず結論:ハワイで特に気をつけたい禁止行為
- 野生動物に近づく・触る: ウミガメは3メートル、ハワイアンモンクシールは15メートル以上離れるのが目安です。モンクシールを故意に「捕獲(ハラスメントを含む)」すると、ハワイ州法で重罪になり、罰金は最高5万ドルです
- サンゴを踏む・折る・持ち帰る: 生きたサンゴを傷つけるのは違法で、罰金などの罰則の対象になります
- 砂や石を持ち帰る: 海岸の砂・石・サンゴのかけらの持ち出しは州法で禁止されています
- ビーチや公園での喫煙・飲酒: 州立公園やホノルル市の公園・ビーチは禁煙(電子たばこを含む)。ビーチや路上での飲酒も禁止です
- 横断歩道以外での横断・歩きスマホ: ジェイウォークは130〜180ドルの罰金があります
- ビーフジャーキーなど肉製品を日本へ持ち帰る: おみやげの肉製品は、ほとんど日本に持ち込めません
どれも「知らなかった」では済まないものばかりです。ひとつずつ見ていきましょう。
海と自然のルール
ハワイの禁止行為で特に目立つのが、海や自然に関わるルールです。ハワイの自然と文化を守るためのルールなので、旅行者にも同じように適用されます。
ウミガメ・モンクシール・イルカに近づかない
ビーチでは、甲羅干しをするウミガメ(ホヌ)や、砂浜で眠るハワイアンモンクシールに出会えることがあります。かわいくて近づきたくなりますが、触る、追いかける、エサをあげる、一緒に自撮りするために近づくのはやめましょう。

ハワイ州観光局の案内では、見守るときの距離の目安を次のように紹介しています(ハワイ州観光局「条例・マナー」)。
| 動物 | 離れる距離の目安 |
|---|---|
| ウミガメ | 3メートル以上 |
| ハワイアンモンクシール | 15メートル以上 |
| イルカ・クジラ | 45メートル以上 |
| ザトウクジラ | 90メートル以上 |
ハワイアンモンクシールは絶滅の危機にある動物で、アメリカの連邦法(絶滅危惧種法・海洋哺乳類保護法)とハワイ州法の両方で守られています。ハワイ州法では、モンクシールを故意に「捕獲(take)」した人はクラスCの重罪となり、最高5万ドルの罰金が科されることがあります(ハワイ州法 HRS §195D-4.5(英語))。この「捕獲」には、殺したり傷つけたりすることだけでなく、つきまとうなどのハラスメントも含まれます(ハワイ州土地天然資源局(英語))。
ハワイの海でよく見かけるハシナガイルカ(スピナードルフィン)も、2021年10月から、一緒に泳ぐこと、50ヤード(約45メートル)以内に近づくこと、その範囲にとどまることが禁止されています。泳ぎやシュノーケリングだけでなく、カヤックやパドルボードも対象で、主要な島の沖合2海里(約3.7キロ)までの海が対象です(NOAA Fisheries(英語))。「イルカと泳げる」とうたうツアーに参加するときは、このルールを守っている会社かどうかを確かめましょう。
もんちゅの仲間たちは、ビーチでぐっすり眠っていることが多いです。ロープで囲まれていたら、ロープの外から、そっと見守ってくださいね。
サンゴを踏まない・折らない・持ち帰らない
シュノーケリングでサンゴの上に立ったり、足ひれで蹴ったりしてしまうのもNGです。ハワイ州の規則(HAR 第13-95章)では、生きたサンゴ(イシサンゴ)や、生き物が付着した岩(ライブロック)を採る・折る・傷つけることが禁止されていて、違反すると罰金などの罰則の対象になります(ハワイ州土地天然資源局 水産資源課(英語))。
- 浅い場所では立ち止まらず、サンゴのないところで休む
- シュノーケリングに慣れていない人は、ライフジャケットやフローティングベストで浮いたまま楽しむ
- 魚やウミガメにエサをあげない
砂・石・溶岩を持ち帰らない
「記念にハワイの砂を小瓶に入れて……」は、実は違法です。ハワイ州法では、海岸の砂、死んだサンゴやサンゴのかけら、石、土などを海岸から持ち出すことが禁止されています(ハワイ州法 HRS §205A-44(英語))。体や水着、バッグなどに付いて「うっかり」持ち出してしまう分は例外とされていますが、わざわざ集めて持ち帰るのはやめましょう。同じ条文では流木・貝殻・ビーチグラスなどは例外とされていますが、場所ごとのルールもあるので、自然のものはそのまま残しておくのが安心です。
ハワイ島のハワイ火山国立公園でも、「植物や石など自然のものは見つけたときのままに」と案内されています。また、石を積み上げて小さな塔を作ること(ハワイ語で「アフ」)も、文化的に不快に思われることがあり、登山者の道しるべと紛らわしく、法律に触れる場合もあるとして、やめるよう呼びかけられています(ハワイ火山国立公園「Leave No Trace」(英語))。
日焼け止めは「リーフセーフ」を選ぶ
ハワイ州では2021年1月1日から、サンゴへの影響が指摘されているオキシベンゾンとオクチノキサートを含む日焼け止めの販売が禁止されています(ハワイ州法 Act 104(2018年)の原文(PDF・英語))。さらにマウイ郡(マウイ島・モロカイ島・ラナイ島)では、2022年10月1日から、酸化亜鉛・酸化チタンを使ったミネラル(ノンケミカル)タイプ以外の日焼け止めの販売・使用が、医師の処方がある場合を除いて禁止されています(マウイ郡 条例5306号(PDF・英語))。
州全体のルールは「販売」の禁止ですが、マウイ郡では「使用」も対象です。日本から持っていく日焼け止めは、成分表示を見てオキシベンゾン(紫外線吸収剤)・オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)が入っていないもの、できれば酸化亜鉛や酸化チタンを使ったノンケミカルタイプを選ぶと、どの島でも安心して使えます。ラッシュガードや帽子で肌を覆えば、塗る量そのものを減らせます。
持ち物全体のチェックは「ハワイ旅行の持ち物リスト」、シュノーケリングの定番スポットのルールは「ハナウマ湾の予約方法」でも紹介しています。
街なかのルール
横断歩道以外で渡らない・横断中にスマホを見ない
日本の感覚でいちばんやってしまいがちなのが、信号や横断歩道のルールです。ハワイ州観光局の案内では、罰金の目安を次のように紹介しています(2026年9月時点、ハワイ州観光局「条例・マナー」)。
| 行為 | 罰金の目安 |
|---|---|
| 横断歩道以外での横断(ジェイウォーク) | 130〜180ドル |
| 歩行者信号の点滅中に横断を始める | 130ドル |
| 道路の横断中にスマホなどの画面を見る(オアフ島) | 1回目15〜35ドル、1年以内の2回目35〜75ドル、3回目75〜99ドル |
カラカウア通りのような大通りでは、警察官が見ていることもあります。「車が来ていないから」と渡らず、歩行者信号が青に変わってから渡りましょう。
ビーチ・公園・バス停での喫煙
ハワイでたばこ(電子たばこを含む)を買ったり吸ったりできるのは21歳以上で、屋内や公共の場所は基本的に禁煙です(ハワイ州観光局「条例・マナー」)。
- 州立公園: 2015年7月から、ビーチ、ピクニックエリア、キャンプ場、トレイル、道路を含む敷地全体が禁煙です。電子たばこも対象で、罰金は1回目100ドル、2回目200ドル、3回目以降500ドルです(ハワイ州土地天然資源局(英語))
- ホノルル市の公園・ビーチ: ワイキキビーチを含むホノルル市(オアフ島)の公園やビーチも禁煙で、バス停の周囲も禁煙区域になっています(Hawaii Magazine(英語))
喫煙する人は、ホテルの指定された喫煙場所を確認しておきましょう。
路上・ビーチでの飲酒
お酒を買ったり飲んだりできるのは21歳以上で、街なか・ビーチ・公共交通機関での飲酒は禁止です。お店でお酒を買うときは、年齢確認のためにパスポートの提示を求められることがあります(ハワイ州観光局「条例・マナー」)。ABCストアで買ったビールをビーチで飲む、というのはNGです。飲むのはホテルの部屋か、お酒を出しているレストランやバーにしましょう。
夜の公園・ビーチに入らない
ハワイ州観光局の案内では、公園は午後10時から午前5時ごろまで閉まるところが多く(公園によって異なります)、夜間の立ち入りには制限があります(ハワイ州観光局「条例・マナー」)。夜のビーチで花火をする、テントを張って泊まる、といったことはできません。夜の安全については「ハワイの治安は大丈夫?」で詳しく紹介しています。

レジ袋は有料、ストローやカトラリーは基本的に出てこない
ホノルル市(オアフ島)では、プラスチックのレジ袋の提供が禁止されていて、お店が紙袋などを渡す場合は1枚15セント以上の料金をとることが義務づけられています(ホノルル市「Plastic Bag Ban」(英語))。さらに2021年からは、使い捨てのプラスチック食器などを規制する条例も施行されています。
罰則の対象はお店側ですが、旅行者も「レジ袋がもらえない」「袋は有料」と知っておくと戸惑いません。ABCストアやスーパーでの買い物用に、折りたためるエコバッグを1つ持っていくと便利です。
日本とは感覚が違うこと
法律やマナーの違いで、日本人旅行者がトラブルになりやすい点もあります。在ホノルル日本国総領事館は、次のような点に注意を呼びかけています(在ホノルル日本国総領事館「安全の手引き」(PDF))。
- 子どもだけにしない: ハワイ州では車内に子どもだけを残すことが禁止されています。しつけのつもりでも、子どもへの暴力は児童虐待とみなされ、逮捕されることがあります
- 夫婦げんかも通報されることがある: 怒鳴る、部屋から追い出すといった行為で周りの人が通報し、日本人が逮捕された例があります
- 大麻には手を出さない: ハワイ州では医療用大麻が認められていますが、日本の法律では海外での使用や所持も処罰の対象になることがあります
- 売春の勧誘に応じない: 夜のワイキキでは警察のおとり捜査も行われていて、声をかけるだけでも逮捕されることがあります
このほか、立ち入り禁止のトレイル(登山道)や私有地に入らないことも大切です。SNSで話題の場所でも、閉鎖されていたり、私有地を通らないと行けなかったりする場所があります。看板の「KAPU」(ハワイ語で「禁止」)や「No Trespassing」は、立ち入り禁止の合図です。
帰国時に注意:日本へ持ち込めないお土産
ハワイで買ったものの中には、日本に持ち込めないものもあります。帰国の空港で没収されないよう、買う前に確認しておきましょう。
ビーフジャーキーなどの肉製品
動物検疫所によると、牛・豚・鶏などの肉は、加熱調理済みの加工品も含めて動物検疫の対象で、おみやげや個人消費用の肉製品は、ほとんど日本へ持ち込めないと案内されています(動物検疫所「肉製品などのおみやげについて」)。アメリカ(ハワイを含む)で売られているビーフジャーキーなどの牛肉加工製品は、2026年9月時点でも輸入停止が続いています(動物検疫所のおみやげQ&A)。肉エキスが入った調味料にも注意が必要です。
生の果物・植物
生の果物は、ハワイからの持ち込みが禁止されているものや、検査証明書が必要なものがあります(植物防疫所「ハワイ」)。判断に迷うものは、日本到着時に税関検査の前にある「植物検疫カウンター」で相談できます(植物防疫所 旅行者(携行品))。
食品のお土産の選び方と持ち帰りの注意は「ハワイの食品土産」で詳しく紹介しています。
よくある質問
Q. ウミガメを近くで撮影するのもダメですか?
ハワイ州観光局は、ウミガメからは3メートル以上離れるよう案内しています。スマホのズーム機能を使って、距離をとったまま撮影しましょう。触ったり、進路をふさいだり、フラッシュをたいたりするのも避けてください。
Q. ビーチで拾った貝殻は持ち帰れますか?
ハワイ州法で海岸からの持ち出しが禁止されているのは、砂・死んだサンゴやサンゴのかけら・石・土などで、貝殻や流木、ビーチグラスは例外とされています。ただし、生きた貝や、公園ごとのルールで採取が禁止されている場所もあるので、迷ったら持ち帰らないのが安心です。
Q. 日本で買った日焼け止めはハワイで使ってもいいですか?
ハワイ州のルールは、オキシベンゾン・オクチノキサートを含む日焼け止めの「販売」を禁止するものです。一方、マウイ郡(マウイ島など)では、ミネラルタイプ以外の日焼け止めの「使用」も禁止されています。どの島でも安心して使えるよう、これらの成分を含まないノンケミカルタイプを選ぶのがおすすめです。
Q. ホテルのバルコニーでお酒を飲んだり、たばこを吸ったりできますか?
ホテルによってルールが違います。多くのホテルは客室やバルコニーを含めて禁煙で、違反すると清掃費を請求されることがあります。チェックインのときに喫煙場所を確認しておきましょう。
Q. 罰金を払わないとどうなりますか?
罰金の支払いや出廷の指示を無視すると、事態が大きくなることがあります。違反切符(サイテーション)を渡されたら、書かれている内容と支払い方法を確認し、分からないときは在ホノルル日本国総領事館((808)543-3111)に相談しましょう。
まとめ
ハワイの禁止行為の多くは、ハワイの自然と文化、そしてそこに暮らす人たちを守るためのものです。
- ウミガメは3メートル、モンクシールは15メートル以上離れて見守る。イルカと一緒に泳がない
- サンゴを踏まない・折らない。砂や石は持ち帰らない
- 日焼け止めはオキシベンゾン・オクチノキサート不使用のものを
- ビーチや公園では喫煙も飲酒もしない
- 横断歩道と歩行者信号を守り、横断中はスマホを見ない
- ビーフジャーキーなどの肉製品は日本に持ち帰れない
ルールは変わることがあるので、出発前にはハワイ州観光局の「条例・マナー」や在ホノルル日本国総領事館の最新情報も確認してください。ルールを知っておけば、ハワイの海と自然を、もっと気持ちよく楽しめます。
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